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報告書

「常陽」における出力係数の特異現象について(第2報); 原因メカニズムの推定

石川 真*; 山下 芳興*; 佐々木 誠; 奈良 義彦*

PNC TN941 81-239, 62 Pages, 1981/12

PNC-TN941-81-239.pdf:8.67MB

1979年夏,高速実験炉「常陽」75MW出力上昇試験時に発生した出力係数の特異現象について,この原因メカニズムの推定結果を報告する。前報以後,燃材部の照射後試験結果からの新たな情報及び検討,燃料照射挙動を入れた出力係数解析,集合体の倒れを含む湾曲解析等の結果が得られ,現時点で,以下の原因メカニズムを因果系列的に推定した。〔ステップ1〕―50MW運転期間―50MW定格第2cycle終了時までに,燃料の燃焼度は約1万MWIXTに達したが,それまでの照射により発生したFPガスは,ほとんど燃料ペレット内に保持されていた。また,燃料スタック長は,本出力まで炉出力に応じて可逆的に伸縮していた。〔ステップ2〕―50$$rightarrow$$75MWへの最初の出力上昇時のFPガス放出―50MWから初めて出力上昇を開始した際に,約50MW数MW付近から急激にFPガスの放出が開始され始めた。〔ステップ3〕―FPガス放出による燃料温度の上昇・ペレットクラックの生成―FPガスの放出により,ギャップ・コンダクタンスが極端に悪くなり,燃料ペレット温度の不連続上昇及びペレット・クラックの生成が起こった。これらに応じて,燃料スタック長の伸びも不連続に大きくなった。〔ステップ4〕―出力係数の特異挙動―燃料温度の上昇及び燃料スタック長の不連続増大は,燃料ペレット軸方向の膨張反応度効果を増大させ,結果として,出力係数の特異挙動の原因となった。〔ステップ5〕―出力係数の変化・約40¢の反応度喪失―最初の出力上昇で75MWに達してから,何らかの理由で燃料スタック長が,出力変化に対して正当な縮みを示さなくなった。このため,75MW経験後の出力係数の絶対値は,特異現象以前よりも小さくなり,また出力レベル依存性も変化した。更に,原子炉停止時にも,スタック長は特異現象以前に比べて,数mm伸びたままとなった。この結果として,250$$^{circ}C$$等温状態で約40¢の反応度が体系から喪失した可能性が大きい。以上の推定メカニズムを要約すると,出力係数特異現象は,「常陽」MK-1炉心の運転履歴に起因するFPガスの不連続放出と,燃料スタック長の非可逆膨張が主原因であった可能性が大きいと考えられる。

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